DR.ケンゴの歯~トフル・ライフ 放送内容
当院の院長、中平賢吾先生がパーソナリティーをつとめる、ラジオ番組
「DR.ケンゴの歯~トフル・ライフ」(南海放送:「ニュースな時間」内で放送。)の放送内容のご紹介です。
2019.06.05日放送
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よろしくお願いします。
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6月といいますと、昨日(6/4)がロク・ヨン、ム・シで、虫歯予防デーでしたね。
今週は、虫歯の基本の基本の知識ということで、いろいろお話いただきたいと思いますけれども、子どもだけってイメージがあるんですが、そうでもないんですか?
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そうですね。
やっぱり、虫歯は子どもがなりやすいのはなりやすいです。だけど、子どもだけではなく大人もかかる病気ですね。
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あの、『乳歯はどうせ生え変わるから、もういいか』って思いがちの、
お母さんがいたりしますけど、これはどうなのでしょう。 -
乳歯の頃にしっかりとですね、たとえば、虫歯の予防であったりとか、歯磨きの習慣とか。
そういうのがしっかりしていないと、やっぱり大人の歯になったときにも、虫歯になりがちになります。
後、お口の中の環境もですね。虫歯になりやすい環境になってしまいます。
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はい。
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乳歯でもかなり虫歯が進んでしまうと、根の先に膿を作ることがあります。
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はい。
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そこまで行ってしまうと、永久歯の形を作るときに、やっぱり障害が出てしまったりとか、そういったことはありますね。
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へえー。
じゃあ、すごい大事なんですね。
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そうですね。
子どもの歯のうちから、しっかりと歯磨きであったりとか、そういう予防をしていただくほうがいいかと思います。 -
最近、お子さんの虫歯っていうのは、増えてるんですか、減ってるんですか?
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やっぱり、減ってますね。
特に都心部を中心に減ってきてます。最近、保護者の方がかなり気をつけて、虫歯を作らないように、ということで、ご自身でもお掃除をしたりとか、あとは歯科医院でフッ素塗布とかですね、そういうものをして、予防している方はかなり多いです。
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おー。
じゃあ、そういう教育を受けて、大きくなっていった人たちは、そんなに虫歯に苦しむことはないですね?
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そういうことですね。はい。
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ということは、子どもの頃、面倒臭がってた人は大人になったら虫歯になりやすいということですか?
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はい、やっぱり虫歯になる方が多いですね。
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そうですか。
どんな人がそもそも虫歯になりやすいんですか?
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そうですね。
もちろん、歯を磨かない方はそうなんですけれども、それ以上に、だらだら食べている方とか、けっこう注意していただきたいですね。 -
はあ。
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お食事をして、その後、仕事の合間とか、休憩中とかもおやつを食べたりとか、飴を常に舐めてるとか、そういった方はやっぱり、かなり虫歯になりやすいです。
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あー、私もですね。
そうですか…。どういう仕組みで虫歯になるのですか?
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これはですね、お口の中は基本的には中性です。
酸性、中性、アルカリ性の中性で保たれているのですけれども、甘い物をとったりすると、菌が酸を出すんです。
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ふーーん。
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で、そうするとあの、お口の中が酸性に傾いていって歯が溶けるところっていうのがあるんですね。永久歯の場合は、pH(ペーハー)値で言うと5.5と言われてるんですけれども、それ以下になってくると、歯が溶けてしまうんです。
まあ、お口の中には、酸性に傾いた状態を中性に戻してくれる、唾液があり、お食事をして一回下がると、下がった酸性が元に戻ろうとするんですね。
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はい。
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だけど、間食をしてしまうと唾液の力で、元に戻りきる前に、また酸性に傾いていってしまいます。
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なるほど。
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それで、どんどんどんどん、虫歯になりがちなお口の中になってしまって。
それがずっと続くと、結局歯が溶けて、穴が開いて、歯の中の方まで、どんどんどんどん虫歯が広がっていくという感じになってしまいますね。
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食べない時間を作っておくって、すごく大事なんですね。
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そうですね。
後は、おやつは何時とか、時間を決めていただいて、過ごしていただくと効果的かなと。
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うーん。
甘い物は、虫歯になるからってよく言われますが、 やっぱりこれ、当たっているのですね?
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そうですね。
いわゆる、虫歯菌っていうのが甘い物(砂糖)を栄養源にして、それを食べて酸を出すんです。
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うん。
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まあ、副産物というんですかね。
たとえば、人は空気を取り入れて二酸化炭素を出すじゃないですか。 -
はい。
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それと同じような感じで、虫歯菌は甘い物をとって、代わりに酸を出します。
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はあ。
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なので、虫歯菌自体は、悪いことしているつもりはないんですけども、やっぱり、我々にとってはかなり悪いような状態ですね。
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なるほど。
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はい。
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飲み物は影響しますか?
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そうですね。
甘い物、まあ、基本的にアルカリ性の飲み物っていうのはないんですよ。
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うん。
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で、緑茶とかでも、基本的には酸性なんですけれども、水が一番、中性のものではあります。
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はい。
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お子さんに気をつけていただきたいのはスポーツドリンクですね。
前にちょっと、問題になったんですけれども、1歳ぐらいの小さな子どもに、ほ乳瓶でスポーツドリンクを与える人がいたんです。
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ええ。
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そうするとですね、ほ乳瓶の周りの歯がもう全部溶けてしまって。
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えーー。
かわいそうに…。
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そうですね。はい。
こういうことがあったので、特にちっちゃい子のうちはですね。
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はい。
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甘い物は、なるべく避けたほうがいいですね。
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なるほどね。
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あとは、
代替甘味料という、虫歯菌の栄養源にはならないけど、甘い物…
というのがありますね。 -
はい。
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例えば、キシリトールとかですね。
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ええ。
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そういったものをですね、虫歯にならないからっていう風に与えると、甘い物が好きになってしまうお子様がいます。
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はあああ。
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そういう癖がついてしまって。やっぱり、どんどんどんどん甘い物を欲しがって。
そのまま、親の目が届くときはいいのですけれども、親の目が届かなくなったときに、今度、甘い物をどんどん食べてしまって、結局また虫歯になってしまうということがあります。
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なるほどね。
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子どもには、それが体に良いのか悪いのかなんか全然わからないですから、小さなうちは甘い物にはあまり近づけすぎない方がいいかと思います。
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逆にその、丈夫な歯を作るために良い食べ物はありますか?
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そうですね。
まあ、食べ物もそうですけども、栄養素というか歯の成分として、やっぱりカルシウムというのはもちろんありますけど、カルシウムも取り過ぎると良くないので、バランスの良いお食事が一番いいと思います。
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うん。
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特にですね。
子どもから大人に変わるとき、まあ、永久歯が作られる時期ですね、
そのときに、ある程度フッ素をとったほうが良いと言われてます。 -
ほうほうほう。
よく言われているのは、その唾液と虫歯の関係ですね。
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はい。
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いっぱいあるほうが、虫歯はなりにくい、という話も聞きますがどうですか?
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そうですね。
やはり、唾液がしっかり出るっていうことは、非常に良いことですね。
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うん。
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まあ、お子様は、基本的には唾液がたくさん出てもいい状態なんですけれども。
年齢が増えていくとですね、やっぱり、唾液が出なくなってくるとか、
あとは、過度のストレスがかかると唾液のほうも出づらくなってしまう、ということがあります。先ほどお話ししたように、唾液というのは、お口の中の状態を中性に変える働きがありますので、この唾液が多いと虫歯にはなりにくくなってきますね。
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ふーん。
おいしく、健康的に、楽しく食べるってのはほんとに大事なんですね。
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そうですね。
もうほんとにストレスがないようにですね、ゆっくりと過ごしていただけると、非常にいいかと。
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松山中平歯科クリニックの中平賢吾先生でした。
どうもありがとうございました。
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ありがとうございました。
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このコーナーは、松山中平歯科クリニックがお送りしました。
歯の健康についてお送りするこのコーナー。
お話はいつものように、松山中平歯科クリニック院長の中平賢吾先生です。
よろしくお願いいたします。